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Wordのはがき宛名印刷で、差出人の郵便番号が重なって表示される現象と対処方法 [Word]

今年も年賀状を作成する時期になってきました。
Word のはがき印刷を使用して作成する方もいると思いますが、Word のバージョンによって不具合が出ているようです。

いつ頃から起きているか不明ですが、Word の差し込み文書の [はがき印刷] で、はがき宛名面印刷ウィザードで差出人情報を印刷する設定で作成して宛名面が表示されたときに、差出人の下の郵便番号枠に表示される郵便番号の一部が重なって、位置もずれてしまう現象が発生しているようです。

この現象は、マイクロソフトのコミュニティや、Yahoo 知恵袋などでも最近質問を見かけるので、Office 2016 以降の比較的新しいバージョンで発生しているようです。
手元の Word 2019では本現象が発生し、Word 2013 以前のバージョンは正常に表示されることを確認しています。

宛名面に差出人情報を印刷しない場合は影響ありませんが、印刷する場合は問題で修正が必要になってきます。
以下に、この現象が発生した場合に、郵便番号の配置を簡単に修正する対処方法を紹介します。

はがき印刷ウィザードによる作成手順(一部省略)
はがきの宛名面の作成は、予め Excel や Word などで宛先の住所録を作成しておき、図1の [差し込み文書]タブで作成グループの [はがき印刷] → [宛名面の作成] で、宛名面作成ウィザードに従ってはがきの種類、差出人情報の入力、宛名の住所録ファイルの指定などを行い、住所録ファイルのデータを元に、差し込み印刷によりはがき宛名面の印刷を行う機能です。
※住所録データは Excelで作成が多いようですが、ここでは省略します。

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 図1 はがき印刷の選択画面

[宛名面の作成] を選択すると、図2の宛名面作成ウィザードが起動して、左にある手順に従って宛名面を作成して印刷を行います。

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 図2 はがき宛名面ウィザードの開始画面

宛名面に差出人の住所、姓名、郵便番号などを印刷する場合は、図3のステップで情報を入力します。
差出人を印刷するにチェックを入れると、宛名面の左側に差出人の情報が表示されます。

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 図3 はがき宛名面印刷ウィザードの差出人情報入力画面

住所録ファイルを指定して[完了]で、図4の宛名データが差し込まれた宛名面が表示されてきます。

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 図4 ウィザードで作成された宛名面

作成された宛名面の差出人の郵便番号を見ると、図5のように郵便番号枠に対して、左側3桁の番号が少し左寄りで、4桁目以降の番号は大きく左に寄って、3桁目に重なっている状態になっています。

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 図5 差出人の郵便番号の異常表示の状態

比較的新しいバージョンの Wordで差し込み印刷のはがき印刷を行うと、図5のように宛名面の差出人の郵便番号表示に不具合があることがわかります。(図は Word 2019 の表示結果です)

修正がいつ行われるか現時点では不明のため、本現象が発生した場合の修正は比較的簡単に行うことができるので、プログラムの修正を待てない人は、暫定の対応として、以下に示す手順で郵便番号の位置を修正して、差し込み印刷すると良いでしょう。

差出人の郵便番号表示の修正手順
差出人の郵便番号は、テキストボックス内に表が挿入された形で作成されているので、テキストボックスの位置と、郵便番号の挿入されている表のセル幅を変更すると、郵便番号が正しい位置に配置されます。

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 図6 修正前と修正後の郵便番号の状態

(1) テキストボックスの位置を変更する
郵便番号の個所でクリックして、白丸と回転ハンドルのあるテキストボックスを表示します。
リボンに描画ツール[図形の書式]タブが表示されるので選択して、配置グループの [位置] → [その他のレイアウトオプション] を選択、またはサイズ ダイアログボックス (レイアウトの詳細設定:サイズ) を指定して、図7の上側の図のレイアウトの [位置]タブを表示します。
レイアウト画面で、水平方向の右側の距離が -5.9mm になっていると思います。
-5.2mm に変更して [OK] でテキストボックスが少し右に移動し、郵便番号全体も右に移動します。

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 図7 レイアウト位置と表のセルサイズの変更

(2) 郵便番号枠に合うように番号の位置を変更する
郵便番号前部の3桁の番号部分でクリックして、カーソルを置きます。
表ツールの [レイアウト]タブを選択すると、セルのサイズ グループの幅が 10.6mm になっていると思いますので、13mm に変更して[Enter]で確定すると4桁の番号部分が右に移動します。
続けて郵便番号後部4桁の番号部分でクリックして、カーソルを置きます。
セルのサイズの幅が 14.5mm になっていると思いますので、16mm に変更して[Enter]で確定すると、郵便番号の個々の数字が枠内のほぼ中央に表示されます。

以上の手順で、差出人の郵便番号の重なりが無くなって枠内に表示されますので、差出人を表示した状態で、差込データによる宛名面の印刷を行うことができるようになります。

本現象は Word の差し込みウィザードの不具合と思いますので、[ファイル]タブのフィードバックから、不具合の問題点と改善要望を送信しておくと良いでしょう。
フィードバックが多いと、修正の優先度が高くなる傾向にあるようです。

注)はがき印刷ウィザードで作成・表示した宛名面のレイアウトについて
[はがき宛名面印刷]タブの編集グループに [レイアウトの微調整] があり、宛名面の郵便番号枠が表示されていますが、これは宛名の郵便番号位置だけでなく、宛名面全体の位置が変わりますので、上記の差出人の郵便番号位置の修正後に行うと、差出人の郵便番号位置の再修正が必要になります。
微調整を先に行った場合は、上記で紹介した修正する値も変わってきます。
微調整した値に対して、差出人の郵便番号のテキストボックスの位置変更だけ、再度行うことで対処できます。

----- 2024-01-04 追記 -----
差出人の郵便番号枠は、前述したようにテキストボックス内に1行2列の表を挿入して、3桁と4桁の番号が作成されています。
水平ルーラーを表示した状態で、3桁または4桁の番号のある表のセルをクリックすると、下図赤丸の表罫線位置を示すマークが表示されますので、これを左右にドラッグで移動することでも番号の位置を変えることができます。
Alt キーを押しながらドラッグすると、微小量で移動することができます。
番号のあるセルの縦罫線のドラッグでも可能ですが、ルーラーで操作のほうが行い易いと思います。
3桁および4桁の番号の右位置の罫線の位置調整で、枠内に収ます番号を表示できます。

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宛名の郵便番号位置を変更する場合は背景の全体が移動しますので、差出人の郵便番号位置は後から調整するようにしてください。

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Word 文書のページ境界の上下余白の表示と非表示 [Word]

Word で文書の作成、編集は、通常「印刷レイアウト」表示で操作を行っていると思います。
印刷レイアウト表示は、[表示]タブの表示、またはステータスバーの右側のほう (ズームバーの左側) にあるアイコンで指定できます。

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図1 表示モードの設定

この印刷レイアウト表示は、既定ではページの変わり目がグレーの帯で区切られて、上下の余白が表示されるようになっています。

インターネットのコミュニティサイトなどで時々見かけますが、ページの変わり目が一本の線になってしまい、元に戻すにはどうすれば良いか?といった内容です。
ページが一本の線で表示された状態になって、ページが繋がって表示されると、上下余白とヘッダー、フッターの内容が見えなくなります。
※上下余白を非表示にすることで、本文の上下表示領域が少し広くなります。(PC画面は横長なので)

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図2 印刷レイアウト表示画面(左が既定の状態、右が上下余白非表示の状態)

これは、文書作成や編集を行っている最中に、意識しないで操作を行ったものと思いますが、簡単な操作で上下の余白部分を表示、非表示にすることができるようになっています。

Word の印刷レイアウト表示で、ページ境界の線、ページの上端部分にカーソルを合わせると、カーソルの形が変化します。
カーソルの形が変わったときにダブルクリックすると、上下余白の表示/非表示の状態が切り替わります。

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図3 上下余白の表示/非表示を切り替えするカーソル

上記の設定は Word のオプションの表示設定に、該当の項目があります。
[ファイル]タブ > オプション > 表示を選択すると、右のページ表示オプションに「印刷レイアウト表示でページ間の余白を表示する」という項目があります。
チェックを入れると上下余白がある状態、チェックを外すと上下余白の無い状態になります。

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図4 Word の表示オプションの設定

用紙端のダブルクリックによる切り替えと、オプションの表示切り替えのチェックは連動しています。


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蛍光ペンの色追加 (PowerPoint と Word) [Office全般]

Office アプリで作成したテキストを強調表示する方法として、蛍光ペン機能で文字の背景に色を付ける方法があります。

PowerPoint の場合は、プレースホルダー、テキストボックスなどの文字列に、蛍光ペンで文字背景色を設定できます。
Word の場合は、本文の文字列、テキストボックスの文字列に対して、蛍光ペンで文字背景色を設定できます。

[ホーム]タブのフォントグループに [蛍光ペン] があり、文字列を選択して背景に色を設定することができますが、既定で選択できる色以外にしたい場合もあると思います。
Word はできませんが、PowerPoint は蛍光ペンに色を追加できることがわかりました。

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図1 既定で表示される蛍光ペンの色

PowerPoint で蛍光ペンの色を追加したい場合は、以下の手順で追加できます。(PowerPoint 2019 の例)

プレースホルダ―またはテキストボックス内でクリックして、[ホーム]タブのフォントグーループの [フォントの色] の [その他の色] を選択します。

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図2 フォントの色設定

色の設定が表示されるので、[標準] または [ユーザー設定] で色選択して [OK] とします。

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図3 色の設定画面

蛍光ペンの最近使用した色に図3で選択した色が追加されて、選択している文字列全体または一部に、追加した色を蛍光ペンで背景色を設定することができます。
最近使用した色は、フォントの色にも追加されます。
※Word はフォントの色だけ追加されて、蛍光ペンには追加されません。

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図4 蛍光ペンで文字列に追加の背景色を設定


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ダークモード設定時のマス目付き原稿用紙の表示に不具合 [Word]

Office 2019, 2021, Microsoft 365 の Word 画面の色に、ダークモード(黒)が追加されています。
白色系の表示画面で長時間使用する人によっては、眩しさや目の疲れなどの理由により、かなり前から要望が出ていたようです。

このダークモードで画面全体を黒で表示して、日本語版固有のマス目付き原稿用紙機能を使用すると、マス目の一部だけが白く残ってしまう不具合が発生します。

ダークモードの設定は、[ファイル]タブのアカウントで、Office テーマに追加された"黒"を選択します。
ダークモードにすると、メニューや用紙を含めて画面全体が黒になります。
カラフル、濃い灰色など、他の設定の場合は、用紙部分は白の表示になります。

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ダークモードでマス目付き原稿用紙を表示したときの状態
行間の部分が白く残ってしまい、非常に見づらくなります。

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[表示]タブの [モードの切り替え] で用紙部分だけ白い表示に変更すると、マス目が表示されます。

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ダークモード時の原稿用紙表示の不具合としてフィードバックをしてありますが、修正されるまではダークモード以外、またはダークモードの切り替えで使用するという対応になると思います。


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