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任意の文字数と行数のマス目付き原稿用紙の作成方法(5) [Word]

以前に任意の文字数と行数のマス目付き原稿用紙の作成方法を紹介してきました。
 任意の文字数と行数のマス目付き原稿用紙を作成する方法 (2)
 任意の文字数と行数のマス目付き原稿用紙を作成する方法 (3)
 任意の文字数と行数のマス目付き原稿用紙を作成する方法 (4)

今回、図形の整列機能を使って、マス目用の図形を作成する方法を紹介します。
従来の方法は、配置する図形ごとにレイアウト位置を設定を行う方法でしたが、図形の整列機能を使用することで、図形ごとの位置設定操作が不要となるため、簡単に作成することができます。
既存の原稿用紙を利用しての作成、編集にも応用できます。

原稿用紙のマス目の大きさと位置の求め方
作成する原稿用紙は、Wordの[原稿用紙設定]機能と同じで、任意の文字数と行数に合わせてマス目の図形を作成します。

1. 用紙サイズ
用紙サイズはA4(210mm×297mm)で、余白量は上下25.4mm、左右30mmとしています。
マス目を作成して文字を入力する本文領域のサイズは、(用紙サイズ-余白量) となるので、
縦書き、横向き用紙は、横方向: 297-30×2 = 237mm
           縦方向: 210-25.4×2 = 159.2mm
横書き、縦向き用紙は、横方向: 210-30×2 = 150mm
           縦方向: 297-25.4×2 = 246.2mm
のサイズになります。

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 図1 縦書きと横書きの領域サイズ

2. ページ設定
新規作成または原稿用紙のコピーを利用する場合は、最初に [レイアウト]タブの [ページ設定] で、原稿用紙用のページ設定をします。
・[用紙]タブで、用紙サイズを A4 に設定
・[その他]タブで、ヘッダーとフッターの用紙端からの距離を 0mm に設定
・[余白]タブで、用紙の印刷の向き、余白を上下 25.4mm、左右 30mmに設定
・[文字数と行数]タブで、文字方向(縦書き、横書き)、文字数と行数の指定を「原稿用紙の設定にする」に設定して、文字数と行数を設定
・必要に応じて、文字数と行数を指定する前に、[フォントの設定] で使用フォントとサイズ (既定は10.5pt) を指定します。
・[段落の設定] の [インデントと行間隔]タブで、行間は既定の1行とします。

3. マス目用の枠線図形
原稿用紙のマス目は、下図のように3種類の長方形図形A, B, C (以下図形A, 図形B, 図形C) と外枠図形の組み合わせでヘッダーに作成します。
外枠図形以外はすべて白で塗りつぶしした図形で、横長と縦長の複数の長方形図形を、上下または左右の余白間の長さで、文字数および行数分作成して、図形全体をグループ化して作成します。
グループ化された状態のままで、一部の図形を選択して、図形サイズ、位置変更、追加、削除などの編集を行うこともできます。
注)文字数と行数によっては、マス目が正方形ではなく長方形になります。

  (縦書き用)         (横書き用)

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 図2 縦書きと横書きのマス目用図形

作成する図形の線の太さは 0.5~1pt、文字列の折り返しはすべて「前面」で作成します。
[ファイル]タブ→オプション→詳細設定で、切り取り、コピー、貼り付け欄の、図形を挿入/貼り付ける形式で [前面] に設定しておくことができます。

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 図3 Wordのオプションの文字列の折り返しの設定

図形A (文字区切り用)
縦書き用:横方向は本文領域の横幅、縦方向は(本文領域の高さ/文字数+0.2~1mm)のサイズで、文字数分作成して、整列で均等に配置します。
横書き用:縦方向は本文領域の高さ、横方向は(本文領域の横幅/文字数+0.2~1mm)のサイズで、文字数分作成して、整列で均等に配置します。

作成した先頭と最後の図形を領域両端部の位置に配置してから、図形Aをすべて選択して整列して、最後の図形だけサイズを変更します。
塗りつぶしした図形が均等間隔で配置されるので、図形幅を大きくした部分が重なって、文字を区切る線の太さが一定に見えるようになります。

図形B、図形C (行区切り用)
縦書き用:横方向は (本文領域の横幅/行数‐図形Aの幅)、縦方向は本文領域の高さのサイズで、行数+1個分作成して、整列で均等に配置します。
横書き用:縦方向は本文領域の横幅、縦方向は (本文領域の高さ/行数-図形Aの幅) のサイズで、行数+1個分作成して、整列で均等に配置します。

図形Bは図形Aの前面に作成します。(図形Aを作成配置した後に作成すると前面になります)
作成した先頭と最後の図形Bの位置を、両端部に図形幅の中央を配置し、図形Bをすべて選択して、整列で均等に配置します。
図形Bが均等に配置されてマス目が構成されるので、両端部の図形Bの幅を1/2の幅に変更して、領域両端部内側に配置します。(図形C)
図形B, Cは塗りつぶし図形で、図形Aの前面に配置しているので、整列配置により文字ごとのマス目の四角枠が構成されます。

外枠図形
塗りつぶしなしの長方形図形で、マス目図形の外枠を囲む図形を作成します。
図形の整列は 0.1~0.3mm程度位置のばらつきが出るので、マス目用の図形外周の微妙なずれを隠して、きれいなマス目に見えるようにしたい場合に有効です。

その他
ページ番号などが必要な場合は、ヘッダーまたはフッターのマス目の上下側に、枠線なしのテキストボックスを作成して、現在の位置でページ番号の挿入や、文字列を作成するようにします。
作成した図形はすべて選択してグループ化します。テキストボックスは含めても別でも構いません。
これにより、[原稿用紙設定]で作成するマス目付きの原稿用紙と同じスタイルで、任意の文字数と行数の原稿用紙を作成できます。

4. 原稿用紙の設定と図形サイズの算出
原稿用紙のページ設定、文字数と行数に対してのマス目用図形のサイズ算出方法、図形編集で使用するリボンを示します。

作成手順の概要
(1) ページ設定でマス目付き原稿用紙用の設定と、段落の設定の行間を1行に設定します。
(2) 文字数と行数に対して、作成する図形のサイズを求める。
(3) 文字列の折り返しは前面で、ヘッダーに図形A、図形B、図形C、外枠の順に図形を作成する。
(4) すべての図形を選択してグループ化する。
(5) 必要に応じて、ページ番号などを挿入して作成完了です。

(1) 図形の編集に使用するリボンメニュー
図形の作成は、[挿入]タブ→[図形]で、基本図形の正方形/長方形で、適当なサイズの図形を挿入します。
図形は薄青で塗りつぶしされた図形となるので、[図形の書式]タブで図形の塗りつぶしの色、枠線の色と太さ、サイズと位置の編集を行います。
図形が選択されていると、下図の[図形の形式]タブが表示され、図形の編集の殆どはここにあるコマンドを使って編集します。

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 図4 図形の書式タブのリボンメニュー

上図の右端にある[レイアウト位置]は、[位置]→[その他のレイアウトオプション]と同じで、オブジェクトの位置を編集するレイアウト画面を表示するコマンドです。
オプションのリボンのユーザー設定で、コマンドの選択を[すべてのコマンド]または[リボンにないコマンド]として、[その他のレイアウトオプション...(レイアウトの詳細設定)]コマンドを選択して、リボンのユーザー設定の[ツール タブ]の描画ツール、図形の書式に新しいグループでコマンドを追加したものです。

(2) 原稿用紙用のページ設定
[レイアウト]タブのページ設定ダイアログボックスで、ページ設定画面を表示します。

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 図5 レイアウトタブのページ設定

 [その他]タブで、用紙端からの距離のヘッダー、フッターを 0mmにします。
 [用紙]タブで、用紙サイズを A4 にします。
 [余白]タブで、印刷の向きを縦/横、余白の上下を 25.4mm、左右を 30mmに指定します。
 [文字数と行数]タブで、文字方向を横書き/縦書き、文字数と行数の指定を原稿用紙の設定にするにして、文字数と行数を指定します。
 使用するフォント、サイズを変えたいときは、先に[フォントの設定]でフォントを変更してから、文字数と行数を設定するようにします。
 縦書きの時は横向き用紙、横書きの時は縦向き用紙を選択します。
 図形の位置、サイズの設定、整列を行うため、ズーム表示は 100%で作成するようにします。

(3) 作成する図形A,図形B,図形Cのサイズを求める
文字数×行数は25字×30行を例にしていますので、作成したい値にしてください。

縦書き、横向き用紙の場合
 図形A: 用紙の縦方向領域/文字数から、1文字分の図形サイズ(長さと幅)を求める
     横幅: 用紙横サイズ-左右余白 297-30×2=237mm
     縦幅: (用紙縦サイズ-上下余白)/文字数 (210-25.4×2)/25≒6.37mm
 図形B: 用紙の横方向領域/行数と、図形Aの1文字の幅から、行区切りの図形サイズを求める
     横幅: (用紙横サイズ-左右余白)/行数-図形Aの縦幅 (297-30×2)/30-6.37=1.53mm
     縦幅: 用紙縦サイズ-上下余白 210-25.4×2=159.2mm
 図形C: 左右両端部の図形で、図形Bを作成後に位置と横幅サイズを編集して作成

横書き、縦向き用紙の場合
 図形A: 用紙の横方向領域/文字数から、1文字分の図形サイズ(長さと幅)を求める
     横幅: (用紙横サイズ-左右余白)/文字数 (210-30×2)/25=6mm
     縦幅: 用紙縦サイズ-上下余白 297-25.4×2=246.2mm
 図形B: 用紙の横方向領域/行数と、図形Aの1文字の幅から、行区切りの図形サイズを求める
     横幅: 用紙横サイズ-左右余白 210-30×2=150mm
     縦幅: (用紙縦サイズ-上下余白)/行数-図形Aの横幅 (297-25.4×2)/30-6=2.2mm
 図形C: 左右両端部の図形で、図形Bを作成後に位置と横幅サイズを編集して作成

5. マス目用図形の作成手順詳細
縦書き、横向きのA4用紙で、25文字×30行の原稿用紙を例にして、詳細の作成手順を示します。
異なる文字数、行数としたいときは、(2) 作成する図形A,図形B,図形Cのサイズを求めるの方法でサイズを求めて、必要個数の図形を作成します。

(1) ヘッダーを表示する
改ページしたページにマス目枠を表示可能とするため、図形はヘッダーに作成するようにします。
用紙の上余白部でダブルクリックして、ヘッダー表示にします。
[挿入]タブの [ヘッダー]→[ヘッダーの編集]でも、ヘッダーを表示できます。

(2) マス目用図形の作成
マス目用の図形は、文字区切り用の図形A、行区切り用の図形B、行区切り両端部の図形C、図形全体を囲む外枠の順に作成して、グループ化します。

(3) 図形A (文字区切り用) の作成
最初に文字区切り用の図形を作成します。(サイズ、位置の値は25文字用の例です)

(3-1) 1文字目用の図形を作成
[挿入]タブ→[図形]→四角形の正方形/長方形を選択して、ヘッダーに適当なサイズで長方形を作成します。
青色で塗りつぶしの図形が作成されるので、[図形の書式]タブで塗りつぶしの色を白、枠線の色と太さ(0.5~0.75pt)を設定します。

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 図6 文字区切り用図形Aの作成

(3-2) 図形サイズと位置の設定 (1文字目用)
図形Aは一部を重ねて配置するため、[図形の書式]タブのサイズで縦幅を7mm、横幅を237mm に設定します。
[位置]→[その他のレイアウトオプション]→レイアウト画面の [位置]タブで、水平方向の右方向の距離を30mm、基準をページに、垂直方法の下方向の距離を25.4mm、基準をページに設定します。
※図形の右に表示される [レイアウト オプション]ボタン→詳細表示でも、レイアウト画面を表示できます。

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 図7 文字区切り用図形Aのサイズ設定

(3-3) 図形Aをコピー作成
先頭の図形が選択されている状態で、Ctrl+Dキーを24回押して25文字分の図形をコピー作成します。
図形の文字列の折り返しは、コピーした順に前面の配置になります。

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 図8 文字区切り用図形Aのコピー作成

(3-4) 最後にコピー作成した図形位置の設定
図形Aの整列用に、最後にコピー作成した図形位置を下余白側の位置に配置します。
図形は縦幅サイズを大きくしているので、大きくした分だけ位置を下余白側にはみ出すように配置します。
[位置]→[その他のレイアウトオプション]→レイアウト画面の[位置]タブで、水平方向の右方向の距離を 30mmで基準をページに、垂直方向の下方向の距離を 210-25.4-6.4=178.2mm (用紙高さ-下余白-1文字の高さ) で基準をページに設定します。(0.1mm単位に四捨五入)

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 図9 文字区切り用図形Aを整列用位置に設定

(3-5) すべての図形を選択
[図形の書式]タブで[オブジェクトの選択と表示]を指定して、選択ウィンドウを表示します。
Ctrl キーを押して、選択ウィンドウで図形の名前をクリックしていき、すべての図形を選択します。
Shift キーを押して、直接図形を選択することも可能ですが、選択ウィンドウのほうが楽に選択できます。
Ctrl または Shift キーは、選択が終わるまで押したままにします。

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 図10 図形Aをすべて選択

オブジェクトの選択で、多数の図形範囲をドラッグ操作で一度に選択できるのは、描画キャンバス内に作成の場合という制限があり、図形の整列も描画キャンバス内では問題があるため使っていません。
このため、図形ごとの指定ですべてを選択が必要になりますが、多くの図形が重なった状態になっているので、直接図形をクリックして選択するよりも、選択ウィンドウで選択する方が確実に選択ができます。

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 図11 図形の選択ウィンドウ

図形の文字列の折り返しを「前面」としている場合、後から挿入、コピーした図形が前面になり、選択ウィンドウの上側に表示されます。
図形の名前をドラッグ、または[⋁][⋀]で順番を変えることも可能で、上側にある図形が前面になります。
図形の名前は既定の名前になりますが、右図ように任意の名前に変更することもできます。

(3-6) 選択した図形の整列配置
図形をすべて選択して、配置の [オブジェクトの配置]で [左揃え] と [上下に整列] を指定して、図形を均等に配置します。

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 図12 文字区切り用図形を左揃え、上下に整列

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 図13 オブジェクトの配置の整列メニュー

(3-7) 最終図形サイズの変更
下余白側に作成した図形は、整列配置のため下余白側にはみ出しているので、サイズで図形の高さを 1文字分の高さ 6.4mm に変更します。
以上の操作で、マス目用の文字単位を区切る図形Aを、縦方向に均等配置して作成できます。

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 図14 最後の文字用図形Aのサイズを変更

(4) 図形B (行区切り用) の作成
 次に、行方向を区切るマス目用の図形Bを作成します。(サイズ、位置の値は30行の例です)

(4-1) 先頭図形の作成
作成する手順は文字区切り用の図形Aを作成する方法と殆ど同じで、[挿入]タブ→[図形]の四角形で、適当なサイズの正方形/長方形を作成します。図形は図形Aの前面に作成されます。
図形の塗りつぶしを白、枠線の色と太さを図形Aと同じに設定します。

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 図15 行区切り用図形Bの作成

(4-2) 図形サイズと位置の設定
[図形の書式]タブのサイズで、図形Bのサイズを横幅 1.53mm、縦高さ 159.2mmに設定します。
図形のコピー作成は右方向に作成されるため、左余白側に幅の半分だけはみ出すように配置します。
[位置]→[その他のレイアウトオプション]→レイアウト画面の[位置]タブで、図形Bの幅の半分が左余白にはみ出すように、水平方向の右方向の距離を -0.8mm (1.53/2≒0.8)で基準をページに、垂直方向の下方向の距離を 25.4mmで基準をページに設定します。
※図形の右に表示される [レイアウト オプション]ボタン→詳細表示でも、レイアウト画面を表示できます。

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 図16 行区切り用図形Bのサイズと位置の設定

(4-3) 図形Bをコピー作成
図形が選択されている状態で、Ctrl+Dキーを30回押して31個(30行分)の図形をコピー作成します。
図形の文字列の折り返しは、コピーした順に前面の配置になります。

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 図17 行区切り用図形Bのコピー作成

(4-4) 最後にコピー作成した図形位置の設定
図形Bの整列用に、最後にコピー作成した図形位置を右余白側の位置に配置します。
配置する位置は (4-2)と同様に、図形幅の半分だけ右余白側にはみ出すように配置します。
[位置]→[その他のレイアウトオプション]→レイアウト画面の[位置]タブで、水平方向の右方向の距離を、用紙横幅-右余白-図形幅/2の 297-30-1.53/2=266.2mmで基準をページに、垂直方向の下方向の距離を 25.4mmで基準をページに設定します。(0.1mm単位に四捨五入)

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 図18 行区切り用図形Bを整列用位置に設定

(4-5) すべての図形Bを選択
選択ウィンドウで、Ctrlキーを押したまま図形の名前をクリックして、31個のすべての図形Bを選択します。
選択ウィンドウの図形の名前は、先頭から31個が図形Bになっています。

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 図19 行区切り用図形Bをすべて選択

(4-6) 図形を上揃えで配置
図形Bをすべて選択した後、配置の[オブジェクトの配置]で、上揃えを指定して図形を同じ高さに配置します。
 
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 図20 行区切り用図形を上揃えに整列

(4-7) 図形を左右に整列
続けて、配置の[オブジェクトの配置]で[左右に整列]を指定して、左右方向に図形を均等間隔に配置します。

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 図21 行区切り用図形を左右に整列

(4-8) 左右両端部の図形の編集
左右両端部の図形Bの横幅を [図形の書式]タブのサイズで半分に変更して、両端部の余白境界の内側位置に配置します。(両端部の図形Bを図形Cとします)

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 図22 両端部の図形Bのサイズと位置編集

30行の場合
左端側:図形の幅を1/2にして、レイアウト位置を30mmの位置にします。
右端側:図形の幅を1/2にして、レイアウト位置を266.2mmの位置にします。
    (用紙幅-右余白-図形Bの幅/2)=297-30-(1.53/2)=267-0.8=266.2mm

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 図23 左端側と右端側の図形Cのサイズと位置の変更

(5) 外枠図形の作成
図形のサイズ、位置の指定した値が微小量異なり、外周部が一直線にならない場合があります。
マス目の枠線の見栄えを良くするため、外周を囲む長方形を作成します。

(5-1) 長方形図形を作成
[挿入]タブ→[図形]→四角形の正方形/長方形を選択して、適当な位置に適当なサイズの四角図形を作成します。
[図形の書式]タブの [図形の塗りつぶし]で塗りつぶしなし、[図形の枠線]で枠線の色、太さを設定します。
マス目図形のサイズと位置の微小な誤差、整列によるばらつきを隠す手目、外枠図形の枠線の太さはマス目図形と同じか、少し太めに設定します。

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 図24 外枠用図形の作成

(5-2) 外枠図形のサイズ、位置を設定
[図形の書式]タブのサイズで、高さを 159.2mm、横幅を237mmに設定して、[位置]→[その他のレイアウト オプション]→レイアウト画面の[位置]タブで、水平方向の右方向の距離を30mmで基準をページ、垂直方向の下方向の距離を25.4mmで基準をページに設定します。

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 図25 外枠用図形サイズと位置の設定

(6) 図形のグループ化
選択ウィンドウで、Ctrlキーを押したまま、表示されている図形の名前をクリックして、すべての図形を選択します。
[図形の書式]タブで、配置の[オブジェクトのグループ化]→グループ化を選択してグループ化します。

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 図26 すべての図形を選択してグループ化

(7) ページ番号の挿入 (必要時)
ページ番号を挿入して、複数ページに渡って表示したい場合は、ヘッダーのマス目枠の上部または下部に横書きテキストボックスを挿入して、塗りつぶしなし、枠線なしにします。
テキストボックスは、図形の作成と同様に適当なサイズで作成して、[図形の書式]タブでサイズとレイアウト位置を設定します。
テキストボックス内に [挿入]タブ→ページ番号または[ヘッダーとフッター]タブ→[ページ番号]の [現在の位置] でページ番号を挿入して、位置は段落の左揃え、右揃えなどで指定し、サイズ(高さ)は文字フォントサイズに合わせて調整します。
※下図の例では、テキストボックスの枠線を表示していますが、実際は枠線なしにします。

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 図27 ページ番号、文字列入力用のテキストボックス

[挿入]タブ→ページ番号はヘッダーまたはフッターに挿入されるため、でページの上部、ページの下部で挿入すると、マス目用の図形が表示されなくなります。
すべてのページに同じ文字列を表示したい場合も、テキストボックス内に作成するようにします。

(8) ヘッダーの編集表示を閉じる
[Esc]キーを押すか、[ヘッダーとフッター]タブの [ヘッダーとフッターを閉じる]を指定して、本文の入力・編集画面に戻ります。
[ファイル]タブ→[名前を付けて保存]で、適当な名前を付けてファイルに保存します。

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 図28 作成した原稿用紙

6. 横書き、縦向きの原稿用紙
ページ設定(横書き、縦向き用紙)、図形のサイズと配置位置、整列方向が変わるだけで、縦書きの場合と同じ手順で作成できます。

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 図29 横書き原稿用紙の例

補足
今回の方法では、図形の整列のために、すべての図形Aの選択、すべての図形Bの選択、グループ化のためにすべての図形を選択と、多数の図形の選択が3回あるのが難点ですが、以前の方法と比べると、個別の図形ごとの配置位置の算出と、位置設定が不要となったことで、簡単に作成可能になったと思います。

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Wordの囲い文字の不具合 [Word]

Wordに任意の文字を○、□、△、◇などの記号で囲む [囲い文字]という機能があります。
設定してあるフォントサイズに、文字と記号のどちらのサイズを合わせるかによって、文字が記号からはみ出す不具合となるようです。

[囲い文字]は、[ホーム]タブのフォントグループに[囲い文字]のアイコンがあります。
囲い文字のスタイルで「外枠記号のサイズを合わせる」と、「文字のサイズを合わせる」の選択ができるようになっています。

「外枠のサイズを合わせる」
文字を囲む外枠記号のサイズを、設定しているフォントサイズと同じサイズに合わせます。
記号内に文字が収まるように文字のサイズが小さくなるのですが、Word 2016以降ではこの部分に不具合があり、文字が小さくならずに同じサイズとなって、記号からはみ出してしまいます。

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Wordのバージョンを変えて確認したところ、サポートが終了した Word 2013以前のバージョンは正常で、サポート期間中の Word 2016 以降のバージョンではすべて異常になりました。

「文字のサイズを合わせる」
外枠記号になる文字のサイズを、設定しているフォントサイズと同じサイズに合わせます。
文字を囲む外枠記号のサイズが大きくなって文字を囲むため、行間が広くなります。
通常の文字列だけの行と同じ行間隔にしたい場合は、段落の設定を変える必要があります。

[囲い文字] のフィールドコードを表示して、囲い文字を編集
Alt+F9 を押すとフィールドコード表示になります。再度押すと通常表示に戻ります。
囲い文字は EQ フィールドの重ね文字が使われています。
フィールドコード表示にすると、記号と文字のフォント、サイズ、任意の文字記号に変更といったことができます。

Word 2016以降で、フォントサイズ 10pt に設定のとき
 外枠のサイズを合わせる:外枠記号と文字サイズ両方が10ptで文字がはみ出す
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 文字のサイズを合わせる:外枠記号は15pt、文字は10ptで文字が収まる
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Word 2013、Word 2010のとき
 外枠のサイズを合わせる:外枠記号は10pt、文字は7ptで文字が収まる
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 文字のサイズを合わせる:外枠記号は15pt、文字は10ptで文字が収まる
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フィールドコードを表示して編集した例

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フィールドコードを表示すると、外枠記号、文字のフォント、サイズ、種類を、それぞれ変えることができます。
フォントとサイズは、[ホーム]タブのフォントとサイズボックスから変更できます。
外枠記号と文字位置は、EQフィールドの重ね文字(\o)に、上付き/下付き(\s)を組み合わせて上下方向位置の編集もできます。
文字フォントが小さいと、文字が下寄りになるので、上下中央寄りにします。

フィールドコード表示にして、外枠記号のフォント倍率を大きくして、複数文字を囲む囲い文字とすることも可能です。
上図の(123)、(注意) は、外枠記号が横長になるのでフォントサイズを15pt→16ptに変更して幅を広げ、フォントの詳細設定で、外枠記号のフォント倍率を150%、200%にして、文字の重なりを小さくするため上下方向位置を少し下になるようにした例です。

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関連の情報
フィールド コード: Eq (数式) フィールド Microsoft サポート

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Word 表罫線と文字の間隔を変更するには [Word]

Wordの挿入→表で挿入した表の、表罫線と文字列との隙間は既定の間隔がありますが、以下の方法で変更することができます。

方法1 水平ルーラーのインデント位置を変更して、罫線と文字の間隔を変更する
表のセル(列)を選択すると、水平ルーラーにセルの左インデント(□)、右インデント(△)が表示されるので、ドラッグして左右に移動すると、選択しているセルの文字位置が左右に移動します。
※ Alt キーを押しながらドラッグすると、細かな移動ができます。
※①は既定の 1.9mm、②は文字と罫線の間隔を 0mm とした例です。

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方法2 表のプロパティのオプションで、表全体または選択しているセルだけ、罫線と文字の間隔を変更する
表を右クリック → 表のプロパティを選択、または表を選択してレイアウトタブの [プロパティ]を選択します。
※選択したセルだけ変更する場合は、セルを選択してからプロパティを選択します。

表のプロパティの[表]タブ → [オプション] を選択して、既定のセルの余白の値を変更して [OK] で、表全体の罫線と文字列との間隔が変わります。
※[位置] の周囲の文字列との間隔は、表外側の文字列との間隔を変更したい場合に使用します。

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選択した特定のセルだけ罫線と文字の間隔を変更したいときは、変更したいセルを選択反転して、表のプロパティの [セル]タブで [オプション]を選択して、セル内の配置の値を変更します。
表全体を同じ設定にするチェックがオフのときは選択したセルだけ、オンのときは表全体の罫線と文字との間隔が変わります。

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縦書き文書で文字列の位置を揃える方法 [Word]

Wordで作成の縦書き文書で、タブ揃えを使用して文字列の位置を揃えて作成する方法です。
タブ揃えで文字列の位置を揃えるために、水平ルーラー(目盛り)を表示して、文字列を揃える位置を設定します。
水平ルーラーは、表示タブの「ルーラー」にチェックを入れると表示されます。

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縦書きで作成した文書のときは、文字列の位置を揃えるために、「レイアウト」タブの「文字列の方向」で「横書き」を選択して、一時的に横書きの文書に変更します。
横書きにすることで、文字列の途中にタブを挿入して、タブ揃え機能により行の任意の位置で文書の文字位置を揃えることが簡単にできます。

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縦書きで作成した文書を「横書きに」変更して、文書の行範囲を選択して水平ルーラーにタブ揃えを設定します。
タブ揃えは、文字列を揃える行範囲を選択してから、水平ルーラー左端側にある「タブ揃え」記号で、文字列を揃える種類(┗:左揃え、┻:中央揃え、┛:右揃えなど)を選択して、文字を揃えたい水平ルーラー上の位置をクリックして、水平ルーラーに文字揃え記号を表示します。
Ctrl+A をクリックすると、文書全体が選択できます。

各行ごとの位置を揃えたい文字列の直前に Tabキーでタブを挿入すると、文字列を揃える位置に文字列が移動します。
すべての行にタブを挿入して文字列位置を揃えたら、「レイアウト」タブの「文字列の方向」で「縦書き」を選択して、縦書きの文書に変更します。
以上の操作で、縦書き文書の行の途中で、各行の文字列位置を揃えて作成することができます。

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段落改行記号、タブ記号などの編集文字は、「ホーム」タブの段落グループの「編集記号の表示/非表示」で表示しないようにできます。
段落改行記号だけ表示して、タブ記号は表示したくないときは、「ファイル」タブのオプションの表示で、段落記号だけチェックを入れることで設定できます。

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縦書きの原稿用紙を2ページ印刷する方法 [Word]

Word の原稿用紙設定で、横向き用紙に縦書きの文書を作成した原稿を、1枚の用紙に2ページ印刷したい場合の方法です。

Word の原稿用紙設定には、レイアウトの [原稿用紙設定] ウィザードで、マス目付きなどの原稿用紙にする方法と、ページ設定の文字数と行数の設定の、原稿用紙の設定にするで文字だけの原稿用紙にする、2種類の原稿用紙の設定があります。

●レイアウトの [原稿用紙設定]
マス目付き、下線付き、外枠だけの様式があり、文字数と行数は 20字×20行、10字×10行の2種類のみだけで、横書きは縦向き用紙、縦書きは横向き用紙に固定となっています。

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●ページ設定の「原稿用紙の設定にする
用紙の向き、縦書きと横書き、文字数と行数は任意に指定できますが、文字および行の間隔は均等の間隔に固定になります。
文字数と行数を指定するなどでページ設定した場合違って、段落設定の文字揃え方向、間隔の設定などは指定の文字数と行数で固定されるため無効になります。

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上記の原稿用紙設定により、横向き用紙に縦書きの文書を作成して、印刷で1枚の用紙に2ページ分を並べて配置し印刷したいときがあると思います。

Word の印刷の設定の一番下の項目で、 [2ページ/枚] の指定と用紙サイズを指定できるようになっています。

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Word の印刷設定は、作成した用紙の向きが、印刷する向きと同じになるため、2ページ/枚で印刷すると、1枚の用紙への配置が横向きい用紙に横並びの固定となるため、用紙の半分位に印刷される状態になってしまいます。
左は縦書きのマス目付き原稿用紙、右は原稿用紙の設定にするで作成の原稿を、2ページ印刷した例です。

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印刷する用紙の向きを縦向きにして、横向きで作成した原稿用紙を縦方向に並べて配置するように印刷した時は、プリンター側の印刷設定で、出力する用紙用紙の向きと配置を指定して印刷するようにします。
Word の印刷設定で、プリンター名の下部のプリンターのプロパティを指定して、プリンター側のページ設定機能で、印刷する用紙の向きと割り付け印刷で2ページ/枚に設定して印刷するようにします。
※使用プリンターにより、機能の有無、設定方法などに違いがあります。

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プリンターの割り付け印刷機能で印刷すると、横向きい用紙の原稿用紙を、縦向きの用紙に縦方向に並べて配置して、用紙一杯に大きく印刷することができます。

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※縦向き用紙で作成した文書を、1枚の用紙に2ページ分、横向き用紙に横並びに配置して印刷することも可能です。

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Wordで図形の塗りつぶしの色、図形の枠線を初期設定(既定値)を変更する [Word]

挿入 → 図形で任意の図形を作成すると、既定では以下のように青色の塗りつぶしの色と枠線の図形になります。

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 図1 図形の既定の色

図形の塗りつぶしの色や枠線の色が、常に変更した状態で作成されるように既定の設定を変更することができます。(下図は、塗りつぶしの色を「なし」、枠線の色を黒に変更した例です。)

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 図2 変更した既定の図形の例

■ 開いている文書のみ、既定の設定を変更したい場合
[挿入]→[図形] で任意の図形を作成して、図形の塗りつぶしの色、図形の枠線の色や太さなどを、既定にしたい状態に設定します。
図形を右クリックして、「既定の図形に設定」を指定すると、開いている文書内で作成する図形が、変更した状態で作成されるようになります。

※既に作成してある図形には適用されません。図形を選択して設定変更が必要になります。
※塗りつぶしの色、枠線の色は、図形の書式タブ、図形を右クリックしたミニツールバー、図形の書式設定などで設定できます。

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 図3 図形の塗りつぶし、図形の枠線と既定の図形の設定

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 図4 図形の書式タブの図形の塗りつぶしと図形の枠線

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 図5 図形の書式設定ウィンドウ

■ 新規文書で、常に既定の設定で作成できるようにしたい場合
新規作成する文書で、設定を変更した図形で作成できるようにしたい場合は、Wordの全文書対象の標準テンプレートファイル Normal.dotm に対して、「既定の図形に設定」を適用することで反映されるようになります。
テンプレートファイルに対して、「既定の図形に既定」は、以下のように行います。

(1) Wordを起動して、テンプレートファイル Normal.dotm を開きます。
ファイル→開く→参照で、以下の場所から開きます。
 C:¥Users\<アカウント名>\AppData\Roaming\Microsoft\Templates フォルダー

※ 注) AppData は隠しフォルダーになっています。
 エクスプローラーの [表示]タブのオプション (Windows 11 は右の [・・・] のオプション) を選択して、[表示]タブのファイルとフォルダ―の表示を、「隠しファイル、隠しフォルダー、および隠しドライブを表示する」にしておきます。

(2) 以下の手順で既定の図形に設定を行います。
・開いている文書のみと同じ方法で任意の図形を作成して、塗りつぶしの色、枠線の色、太さなどを変更します。
・図形を右クリックして、「既定の図形に設定」を指定します。
・作成した図形を選択・削除して、白紙状態の文書にして上書き保存した後 Word を閉じます。

上記の設定により、新規文書で作成する図形は、既定に設定した状態で作成されるようになります。
※ Normal.dotm を初期化した場合は初期状態に戻るため、再設定が必要になります。

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Word はがき宛名印刷で住所や宛名の文字が表示されない [Word]

新しいバージョンの Microsoft 365、Office 2021 などは、目に優しいとのことで、Office テーマの色に黒が追加され、表示タブにダークモードの[モード切り替え]が追加されています。
表示される文書の画面は白が標準ですが、ダークモードを切り替えると文書画面が黒の表示に変わります。

差し込み文書の [はがき印刷] で宛名面の作成を行う場合に、ダークモードがオフ状態 (太陽マーク) のときは、宛名面の文字が極端に薄い文字になって見えなくなります。
※拡大表示すると文字があるのが分かりますが、殆ど見えない状態です。
この場合、ダークモードをオン状態 (三日月マーク) にすると、宛名面の文字が普通に見えるようになります。

時期的に Word のはがき印刷を使用することが多くなってきていると思いますが、通常の文書作成でダークモードを使用されている場合に、差し込み文書のはがき印刷で宛名面を作成するときに、同様の原書となるようでしたら、ダークモードの切り替えを行ってみてください。

wordの「はがき宛名面作成」で、宛名面画面の文字が薄いです。

上記の現象については、ダークモード時の文字表示色の補正による仕様によるのか、不具合によるのかはわかりませんが、少なくとも文字があることが分かるようにはして貰いたいですね。

-----< 2023-3-04 追加>-----
Office 2019 以前のバージョンをお使いの場合は、[ダークモードの切り替え] がありませんので、宛名面が表示されないのは別の原因になります。
以下の例では、Excel で作成した差し込み用の住所録データの、1行目の項目 (はがきのフィールド項目に対応) に誤りがあって、宛名面の枠線だけの表示となって、はがきの背景画像と宛名の文字が表示されない現象になったようです。

ワード差し込み文書、はがき印刷について。

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Word による表の計算式 [Word]

Word で作成した表では、[計算式] 機能を使って、入力した数値から四則演算、合計、平均などの簡単な計算を行うことができます。

計算式でできる機能、使い方などについては、Web上に多くの情報があるので省略しますが、計算式を行う表について注意点があります。

Word または Outlook の表で計算式を使用する

Word 表 計算式の検索結果

下図に合計を求める例を示しますが、数値の入っているセルの幅に対して、合計を求めるセルの幅が大きいと正しい結果が計算されません。

図の左は、すべてのセル幅が同じ場合ですが、合計のセル幅が狭い場合も大丈夫なようです。
図の右は、合計のセル幅が広い場合で、=SUM(ABOVE) での合計は、直前のセルの値になって正しい結果になりません。

明らかにセルの幅が違っていれば気が付くと思いますが、表の編集などでセル幅が微妙にずれたりしていると気付き難いので、正しい結果にならない時は、セルを選択 (枠がグレーの網掛け状態) して、セルのサイズを確認して、できれば同じセル幅にしてから再計算すると、正しい結果を得ることができます。

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補足
・各数値のセル範囲を手入力すれば、セル幅に関係なく算出することはできます。
・合計のセル幅が同じか狭いと [計算式] で =SUM(ABOVE) が表示されますが、広いと何も表示されてきません。

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Word で名前を付けて保存するときの問題点 [Word]

Word で新規文書の作成や、既存の文書ファイルを開いて編集し、ファイル → 名前を付けて保存でファイルを保存する場合に、保存先に同じ名前のファイルが存在していても、ファイルが既に存在しているという確認ダイアログ画面が表示されず、既存ファイルに上書き保存されてしまう現象が発生しています。

名前を付けて保存で既存ファイルが存在の場合、Excel や PowerPoint では下図のような保存確認ダイアログが表示されてきますが、Word は何も表示されずに上書き保存されてしまいます。

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確認ダイアログが表示されればうっかりミスを避けることができますが、Word は注意しないと既存ファイルの内容が置き換えられてしまうため、バックアップしたファイルが無いと、置き換えられたファイル内容を元の状態に復活できなくなります。

Office の更新バージョンに不具合があったのか、 Word 2021 で以前の状態に戻してみましたが、1年前の最初の更新まで戻しても状態は変わりませんでした。

本現象は Microsoft 365 や Word 2019 など、他のバージョンでも発生するので、現在は使っていない 念のため、未使用の Windows 7 の Word 2010、2013、2016 を引っ張り出して確認してみたところ、同じように Word だけは、名前を付けて保存で同名の既存ファイルが存在していると、確認ダイアログが表示されず既存ファイルに上書き保存されました。
※サポートが終了している Office は、終了直前の更新バージョンです。
※以前は Word も表示されたように思ったのですが、思い違いだったのでしょうか?

Word で名前を付けて保存をしようする際には、
・保存先のフォルダーに同名のファイルが無いことを確認する
・うっかりミスを避けるために、新規作成や既存ファイルを開いたら、直後に別の名前で保存してから編集して上書き保存する
・名前を付けて保存するファイル名には、履歴に合わせた番号などを付け保存して、別途必要なファイルに仕分けを行う
・重要なファイルは、クラウド上や外付けのデバイスなどに必ずバックアップを残して、二重化しておく
といったような対応を行うようにするのが安全で、ある意味必須になってくると思います。

名前を付けて保存で、同名のファイルがある場合は、やはり Excel や PowerPoint のように、確認ダイアログを表示してくれるのが自然で、無用なトラブルを防ぐうえでも必要な機能と思います。
新しいバージョンの Office は、ファイル > フィードバックで問題点、改善要望を送ることができますので、できるだけ多くの方からフィードバックを送信して頂ければと思います。

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はがき文面印刷でセキュリティ警告が表示される現象 [Word]

差し込み文書の [はがき印刷] > [はがき文面印刷] で、ウィザードの指示に従って新規に文面を作成、保存する場合は何も問題ないですが、作成した文面をファイルに保存して、保存した文面ファイルを開くと VBAマクロの「セキュリティ警告」画面が表示されてきます。
[OK] を指定すれば、文面は開いて表示されますが、新規作成で表示されていたリボンメニューの「はがき文面印刷」のタブが表示されてきません。

はがき印刷機能は20年以上前のバージョンから存在している機能のため、古いマクロであると思います。
このところ Office のセキュリティ強化が行われているため、その影響によるものと思われます。

対処方法として、レジストリの Word のセキュリティにキーを追加することで、「セキュリティ警告」画面にマクロの「コンテンツを有効化する」ボタンが表示され、文面ファイルを開いた Word 画面にも「コンテンツの有効化」が表示されて、新規作成と同様に文面の編集にも対処可能となる情報が公開されています。

Wordの「はがき文面印刷ウィザード」の不具合

Microsoft Wordのセキュリティに関する通知

アドインと VBA マクロが無効 (microsoft.com)
※ Word 2021 もバージョン 2019、365 と同じ 16.0 です。

レジストリ エディターを起動して、新規に2つのキーを追加します。
図は Windows 11 の例ですが、他も殆ど同じです。
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キーを追加する位置まで展開して、赤枠内のキーを追加作成します。
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間もなく年賀状を作成する時期になってきますが、Word の文面作成の画像、文言などは限られており、文面の編集で内容を差し替えることも可能になっています。
一般ユーザーなので、レジストリの編集はちょっとと思われる場合は、以下のような方法で文面の作成を行う方法もあり、作成の手間は殆ど変わらないと思います。
Word 利用の場合、「はがき宛名面の作成」と違って、郵便局、プリンターメーカー、その他で数多くのテンプレートや素材が公開されていますので、はがきサイズで通常の文書として文面を作成する方法でも簡単に作成できると思います。


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Word の更新プログラムに不具合が発生 [Word]

Microsoft 365 サブスクリプション版の Word 365、永続ライセンス版の Office の Word 2021、2019 などの最新バージョンは、バージョン 2208 (ビルド 15601.20088) に更新されていますが、それ以前のたバージョン 2207 も含めて、8月に配信された更新バージョンを適用した環境では、以下の問題が発生します。

図形の文字列の折り返しを「四角」で挿入した時、正常な時は文書の文字列が図形の片側、または両側に回り込んで、文字列が図形と重なって見えなくなることはありません。

上記の更新バージョンを適用すると、文字列の折り返しを「四角」で図形を配置すると、文書の文字列の折り返しに不具合が生じて、図形の下に文字列の一部が隠れて見えなくなったり、図形の右側に回り込みしなくなる現象が発生します。

暫定の対処法としては、Office の更新バージョンを 7月18日に配信の、バージョン 2207 (ビルド 15330.20264) にロールバックして戻すと、文字列の折り返しを「四角」にした図形に対して、文字列の回り込みが正常な動作になります。

※戻した後は、ファイル > アカウントの [更新オプション] で、「自動更新を無効にする」の状態にしておきます。
 自動更新が有効な状態のままでは、また最新の状態に更新されてしまい、不具合が生じてしまいます。

Office の更新履歴で新しい更新が出た場合などに、不具合の修正状況をチェックして、修正されているようであれば自動更新を有効に戻して、最新バージョンを適用すると良いと思います。

Microsoft 365 Apps の更新履歴 (日付別の一覧)
※上記ページの左ペインで、永続版の Office 20xx の更新履歴を選択して参照もできます。


更新のロールバックをしないで最新バージョンで使用の場合は、図形の文字列の折り返しを「四角」以外にして、作成、編集すれば問題はないと思います。
ただし、作成済みの文書ドキュメントは、場合によっては編集が必要になると思います。

<関連の情報>
wordで図形を配置したときのタブの挙動

上記の情報では、タブ(Tab) キーで文字列を移動したときの不具合として質問されていますが、文字列の折り返しを「四角」で配置した図形を、文書の内側方向へドラッグして移動した場合も、不具合が起こります。

上記の機能を使用してお困りの方は、ファイル > フィードバック > 問題点の報告から、不具合内容のフィードバックを行われたほうが良いと思います。
フィードバック数が多いと、修正が早まることがあるためです。

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Word 2019 で OneDrive 上のファイルを編集するときの注意点 [Word]

クラウドの OneDriveを共有、同期設定して保存してある文書ファイルを、Word 2019で開いて編集すると、リアルタイムで更新されてしまう場合があります。
コピーファイルが無い場合に、文書内容の削除、追加、変更などといった編集を行うと、ファイル内容が変わってしまい、元文書が残っていない状態になってしまうことがあります。

Microsoft 365 サブスクリプションの Word 365、永続版の Office 2021 には、自動保存機能があるため、オン/オフの切り替えで、OneDrive 上のファイルのリアルタイム更新をしないようにすることができます。
自動保存がオンの場合は、OneDrive上のファイルはリアルタイムで更新保存されます。

Word 2019 には自動保存機能が無いので、リアルタイム更新がされないようにするには、
・OneDriveの共有、同期設定を停止して編集する
・OneDrive にファイルのコピーを残してから編集する
・ローカルドライブにファイルをコピーして編集する
・オプションの詳細設定で「バックグラウンドで保存する」のチェックをオフにして編集する
などの方法で対応可能です。
オプション設定の「バックグラウンドで保存する」をオフにして編集が簡単で、現実的と思います。
※実際に動作を確認するには、事前にコピーファイルを作成しておき、リアルタイム更新されなくなるかどうか確認、検証を行うと確実です。

※サブスクリプションのWord 365 は自動回復用ファイルの履歴が保存されますので、履歴から編集前の内容を回復できる可能性があります。
 最初の保存前に削除、変更した内容は回復できませんので、事前にバックアップのコピーを残す必要があります。
※Word 2019 は閉じてしまうと自動回復用ファイルも削除されますので、閉じる前に自動回復用ファイルを確認すれば、同様に自動回復用ファイルから取り出しできる可能性があります。


Microsoft 365 サブスクリプション、およびOffice 2021 の自動保存機能
OneDrive 上のファイルを編集時に、リアルタイムで更新保存を可能とする機能です。
オプションの保存の自動回復用ファイルの保存とは異なります。

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OneDrive の同期、共有設定されているときに表示される画面で、表示しないようにすることもできます。

 OneDrive の設定
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 OneDrive の共有
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Word 2019 で OneDriveのファイル編集時に、リアルタイム更新をしないようにする
オプションの詳細設定の保存セクションにある「バックグラウンドで保存する」のチェックを無しにします。

 Word の詳細設定オプション
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Word ファイルの保存オプション
Word ファイルの保存に関係する設定は、ファイル→オプション→保存にあります。

Microsoft 365 サブスクリプションの Word 365 または Word 2021 の保存オプションには、
自動保存機能と関連する「OneDriveとSharePoint Online のファイルを、Word の既定で自動保存する」の設定があります。

 Word 365、Word 2021の保存設定オプション
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 Word 2019 の保存設定オプション
 Word 2019 の保存オプションには、上と同じ設定項目がありません。
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保存オプションの自動回復用ファイルは、何らかの原因で Word が終了してしまった場合に、ファイルを自動回復するための設定で、編集中のファイルの更新、保存とは別です。
保存オプションの、自動回復用ファイルの場所に設定されているフォルダーに、回復用ファイルが作成されます。
ファイル→情報→[文書の管理] に、自動回復用ファイルの保存状況が表示されます。
注)自動回復用ファイルは、最後に保存された以降に編集した内容は含まれていません。

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Word VBA でパスワード保護ファイルを開けなくなる [Word]

2022年7月18日に配信された Office の更新プログラムのバージョン 2206 に更新後に、Excel VBA のブックを開くとエラー 80004005 が表示されて、ファイルが開けなくなる問題が発生していますので、VBA (マクロ) 使用の場合は、更新プログラムの影響と思われます。

Excel の場合と同様に、ひとつ前のバージョン 2205 にロールバックすることで、掲題の問題も解消したとありますので、更新プログラムにバグがあるためと思われます。

関連の情報
Word VBA に設定したパスワード保護ファイルを開くことができなくなった

更新プログラムの履歴は、下記にて確認することができます。
下記情報の左ペインで、Microsoft 365 アプリ、Office for Mac、Office (Windows向け永続版) の更新履歴を参照できます。

Microsoft 365 Apps の更新プログラムに関するリリース情報

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ナビゲーション ウィンドウと表示される見出しレベル [Word]

Word文書で検索したい場合や、見出しを設定している場合に、ナビゲーション ウィンドウを表示した検索機能を使うと、本文の場所を簡単に表示できるようになります。
検索のショートカットキー Ctrl + Fを押すか、[ホーム]タブの [検索] の指定、または [表示]タブの [ナビゲーション ウィンドウ] にチェックを入れるとナビゲーションウィンドウが表示されて、見出し項目の表示、縮小ページの表示、文書内の文字列の検索を行うことができます。

見出し
見出しは、見出し設定された段落行の内容が表示され、クリックすると本文の該当見出し行が表示されてきます。
ナビゲーション ウィンドウを表示したとき、既定では見出しレベル3までの表示となっているため、見出し4以降が表示されてきません。
このような場合は、ナビゲーション ウィンドウの見出し行部分で右クリックして、[すべて展開] または [見出しレベルの表示] で [すべて] または [〇レベルまで表示] を選択すると、指定したレベル範囲の見出しが表示されてきます。

ナビゲーション ウィンドウの表示
※Ctrl+Fで表示した場合は、見出しでなく検索の結果が選択されてきます。
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ページ
ナビゲーション ウィンドウにページの縮小画面が表示され、縮小ページを選択して、本文の該当ページを表示することができます。
縮小ページだけを、スクロールして表示することができます。

縮小ページ表示の例
複数ページある時は、ナビゲーション ウィンドウと本文の境界線位置をドラッグして、縮小ページを複数列で表示することも可能です。
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結果
ナビゲーション ウィンドウの [文書の検索] は、検索した文字列を含む段落行の一部が結果に表示されてきます。
表示された結果の内容を選択すると、本文の該当箇所が表示されてきます。

検索と結果の例
本文には、検索した文字列部分が網掛け表示されてきます。
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Word 描画機能のアクションペン [Word]

Office 搭載PCを購入して、最新版の Office 2021 の Word で [描画] 機能にアクションペンが無いということを時々聞きます。
Office は大別すると、常に最新機能の追加があるサブスクリプション版の Microsoft 365 と、発売時の機能に固定された永続ライセンス版の Office 2021、2019 といった製品があります。
永続版の Office 2019、2021 には、Microsoft 365 の新機能の一部が追加されていますが、それ以外に新しい機能が追加されることは無い製品です。

サブスクリプション版と永続版の [描画] タブの違いを比べてみると、下図のように異なっています。
上がサブスクリプション版の Word 365、下が永続版の Word 2019 です。

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Word 365 の [描画] は、新機能追加でオブジェクトの選択、投げ縄、アクションペン、インクをテキストに変換、インクの再生などが追加されていますが、永続版の Word にはこれらの機能は無く、サブスクリプション版のみで利用できる機能となっていることが分かります。

ペンの種類には、ペン、鉛筆書き、蛍光ペンがあり、フリーハンドで図形を描画できますが、ペンと鉛筆書きは [インクを図形に変換] をオンの状態で図形を描くと、図形に自動変換されて、線の太さ/色、塗りつぶしの色などを変更することが可能です。

アクションペンは、文書のテキストに対して、単語の削除、追加、分割、改行などを行える機能で、これはサブスクリプションの Word 365 のみで利用できます。
Office 2021 の新機能の一つとして、[描画] のペンにアクションペンがあることになっていますが、実際は Microsoft 365 サブスクリプションだけで、Office 2021 にはありません。
※2022年4月にサポート窓口にも確認済み。

[インクの再生] は、PowerPoint のプレゼンテーション中に手書きで追加した文字や蛍光ペンを、再生して描画したい場合などでの利用に向くと思います。

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関連の情報
下記情報の一部にある「投げ縄」機能の説明が、機械翻訳によるためおかしな日本語になっている個所があります。
投げ縄 → なながなす、ながなびき、[ななわ] 、ななやかツールなどになっている個所があります。
下記情報でペンツールボックスにあるアクションペンは、Microsodt 365 だけ利用可能で、Office 2021 にはありません。(発売時は組み込む予定で機能説明の情報を作成したように思います)

新しいペン ツールボックスを見る
自然なジェスチャを使用して文書を編集する
Office で図形やテキストを手描き入力する
Office でインク ストロークを再生する


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Wordの編集でテキストを選択コピーすると、図や図形も選択される [Word]

Word文書で、任意の位置に配置した図、図形などのある文字列範囲を選択・コピーして、貼り付けすると、図や図形も一緒に貼り付けされることがあります。

図や図形を任意の位置に配置するには、文字列の折り返しを行内以外の、四角形、狭く、内部、上下、前面、背面などで配置しますが、配置したときに基準位置を示すアンカーが、図や図形を挿入した段落に設定されます。
※アンカー:図、図形を配置した基準位置を示す碇マークで、図や図形を選択すると左余白側に表示されます。

文字列を選択・コピーするときに、アンカーのある段落を選択すると、図や図形も一緒に選択・コピーされます。
貼り付けするとコピーした内容がそのまま貼り付けされます。

テキストだけをコピー/貼り付けしたい場合は、
 (1) 貼り付けのオプションで [テキストのみ保持] で貼り付けする
 (2) 貼り付けした後に、形式をテキストだけに変更する
 (3) 図のアンカーのある段落でコピーするとき、段落記号だけ除いてテキストだけコピーして貼り付けする
 (4) 図のアンカー位置を別の段落に移動して、選択する範囲に図のアンカーを含まないようにしてコピーし貼り付けする
 (5) コピー、貼り付け後に図を選択して切り取り、テキストだけにする
といった方法で、図や図形を除いてテキストだけを貼り付けすることができます。

(1) 貼り付けのオプションで [テキストのみ保持] で貼り付けする
コピーするテキスト範囲をCtrl+C、[ホーム]タブの[コピー]、右クリックメニューのコピーなどでコピーし、[ホーム]タブの [貼り付け] または右クリックのミニツールバーで、貼り付けのオプションの [テキストのみ保持] で貼り付けします。

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(2) 貼り付けした後に、形式をテキストだけに変更する
アンカーのあるテキスト範囲(段落)を選択すると図もコピー/貼り付けされます。貼り付けすると右下に [Ctrl] が表示されます。
クリックすると貼り付けのオプションが表示されるので、[テキストのみ保持] にすると図が消えてテキストだけになります。

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(3) 図のアンカーのある段落でコピーするとき、段落記号だけ除いてテキストだけコピーして貼り付けする
図のアンカーのある段落範囲を選択するときに、最後にある段落記号だけ除いて範囲選択すると、図が選択されないでテキストだけコピー/貼り付けができます。
ドラッグ操作などで段落範囲を選択後に、Shift+← キーで段落記号だけ選択から除外できます。

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(4) 図のアンカー位置を別の段落に移動して、選択する範囲に図のアンカーを含まないようにしてコピーし貼り付けする
図を選択すると左余白側にアンカー記号が表示され、アンカーを上下方向にドラッグすると、別の段落に移動することができます。
他の場所にアンカーがあると、図のある段落を選択するとテキストだけが選択されて、図は選択されず、テキストだけ貼り付けができます。

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(5) コピー、貼り付け後に図を選択して切り取り、テキストだけにする
範囲選択してコピーし、貼り付けすると図、図形も貼り付けされます。
図だけ選択して、[Del]キー、図を右クリックして[切り取り]、[ホーム]タブの[切り取り]などで図だけ削除してテキストだけにします。
図がテキストの背面にあるときは、[ホーム]タブの[選択] → [オブジェクトの選択と表示] で選択ウィンドウを表示しておくと簡単に選択できます。

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Wordのはがき宛名面印刷でセキュリティ通知が表示されて印刷できない時の確認事項 [Word]

Excel などで作成した住所録データを使用して、Word の [差し込み文書] > [はがき印刷] > [宛名面の作成] で、[はがき宛名面印刷ウィザード] に従って作成した宛名面の印刷を行ったときに、宛名面の文字が印刷できなかったり、セキュリティに関する通知メッセージが表示される現象が発生することがあるようです。

現象としては、
・差し込み印刷の [はがき印刷] で宛名面を作成して印刷するときに、セキュリティに関する通知が表示されて印刷できない。([OK] で印刷できる場合もある)
・宛名印刷ウィザードで作成した宛名面を、[ファイル] > [名前を付けて保存] でファイルに保存して、後日にファイルを開いて差し込み印刷を行おうとすると、「マクロが無効になっています」と表示される。
宛名面のプレビューは表示されているが、印刷すると白紙になってしまう。
といった内容です。

手元にある環境 (Windows 10+Office 2019) で確認すると、ウィザードで宛名面を作成して、引き続いて印刷を行う場合は、セキュリティに関する通知は表示されず、正常に印刷可能でした。

作成した宛名面を一旦ファイル (*.docx) に保存して、後からファイルを開いて差し込み印刷しようとしたときは、セキュリティに関する通知が表示される現象が出ましたが、宛名面は印刷可能で白紙になることはありませんでした。
※ただし、保存した宛名面のファイルを開いて、セキュリティに関する通知が表示された時は、リボンメニューに追加表示されるはずの [はがき宛名面印刷]タブが表示されませんでした。


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図1 差し込み印刷による「はがき宛名面」の作成メニュー


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図2 はがき宛名面作成のウィザードが起動

手順に従って住所録を指定すると、はがきの宛名面が表示されてきます。

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図3 はがき宛名面の例

上記のように、新規に作成の場合は正常にはがきの宛名面が表示されてきましたが、保存してある宛名面のファイルを開いて、Excel の住所録を指定するとセキュリティに関する通知画面が表示されてきました。

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図4 セキュリティに関する通知画面(1)

セキュリティに関する通知については、以下のような情報が公開されていて、レジストリーにキーを追加設定したところ、この通知が表示されずに宛名面の表示、印刷が可能になりました。

アドインと VBA マクロが無効になっている (microsoft.com)

追加したレジストリは 手順2 にある 2件
HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Office\16.0\Word\Security キーの場所に
 SkipSignatureCheckForUnsafeVBA 
 SkipSignatureCheckForUnsafeWLL 

および、通知を抑制できますか? の4.項の1件
HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Office\16.0\Common\Security キーの場所に
 AutoConsentSkipSignatureCheckForUnsafeContent 
というキーです。

上の2件を追加だけの場合は、ファイルを開くとセキュリティに関する通知が表示されてきます。

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図5 セキュリティに関する通知画面(2)

[このセッションのコンテンツを有効にする] の指定で、はがき宛名面が表示されてきますが、リボン メニューの下に黄色の帯で [コンテンツの有効化] が表示されてきますので、[コンテンツの有効化] を指定します。

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図6 コンテンツの有効化

3つ目の通知の抑制のキーを指定しないと毎回上のような状態になります。
すべてのキーを追加作成したところ、上記の通知は表示されなくなりました。


レジストリ キーの追加の詳細
レジストリ キーの追加方法は、以下の手順になります。
1) 検索ボックスで regedit と入力します。
2) 上部右側のレジストリ エディター で、管理者として実行を指定します。

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図7 レジストリ エディタの起動

3) このデバイスに変更を加えることを許可しますか? が表示されるので、 [はい] を指定します。
4) レジストリ エディター画面にキーが表示されるので、左側の HKEY_CURRENT_USER の手前にある > 部をクリックして、Security キーまで展開して表示します。
5) Security キーの右画面側の白紙部分で右クリックし、[新規] > [DWORD (32ビット) 値] を指定します。
6) 名前に [新しい値 #1]が追加されるので、上記の情報に出ていたキーの名前にします。
 ※キーの名前をコピーしておき、[新しい値 #1] に貼り付けすることもできます。
7) 追加したキーの名前をダブルクリックして、値の編集画面で値のデータを 1 にして [OK] とします。
4)~7) の操作で 3つのキーを追加設定が済んだら、右上の [X] でレジストリ エディターを閉じて、はがき印刷を確認してください。

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図8 レジストリ キーの追加

※差し込み印刷で、印刷するプリンターを Print to PDF に変更して PDFファイルに出力すると、用紙を使わないで印刷結果を確認することができます。


上記と別の対処方法
セキュリティに関する通知が表示される場合、以下のキーを削除することで表示されなくなった方もいるようです。
Word を終了している状態で、以下の2つのキーを削除してから Word を起動します。
Word を起動すると、削除したキーは自動作成されてきます。
※ 16.0 は Office 2016、2019、2021、Microsoft 365 の Word の場合です。

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Office\16.0\User Settings\Word_AddinPostCardWiz
HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Office\16.0\User Settings\Word_AddinRpostCard

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図9 レジストリ キーの削除

オプションのマクロの設定変更による対応
[ファイル]タブ > オプション > トラスト センター > [トラストセンターの設定] > マクロの設定で、「警告を表示せずにすべてのマクロを無効にする」で表示しないようにすることも可能なようです。
この場合は、はがき宛名面印刷以外で発生している場合にも表示されなくなってしまうため、はがき印刷時の一時的な対処にして、終了後は元の設定に戻しておいたほうが良いと思います。


注) レジストリ エディターの操作を誤って行うと、致命的な問題を引き起こす危険性があるので、追加設定する場所や名前、値などを間違えないように、十分注意して行うようにしてください。 変更、削除をする場合は、事前にファイル > エクスポートでバックアップを残すようにしてください。


<関連の情報>
Microsoft Wordのセキュリティに関する通知
Wordが印字されません

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Word 97-2003文書の互換モード時に、マウス操作で図形などの拡大/縮小ができない [Word]

Word で 97-2003 文書 (*.doc) 形式で使用の場合に、図形、図(画像)、ワードアートなどの描画オブジェクトの大きさを、マウスドラッグ操作で拡大/縮小ができない、図形の頂点の編集(頂点の移動) ができない、といった現象(不具合) が発生しています。

この現象は、12月3日にリリースされた更新の、バージョン 2111 (ビルド 14701.20226) で発生することを確認しています。
直前の 12月1日にも、バージョン 2110 (ビルド 14527.20312) がリリースされていますが、こちらではマウス操作により拡大/縮小などができます。
※バージョンは [ファイル]タブのアカウントで確認できます。

標準モード (*.docx) の場合は、この現象は発生せず、マウスによるドラッグ操作で拡大/縮小などが可能です。

[図形の書式]、[図の書式]タブにあるサイズで大きさを指定すれば拡大/縮小は可能ですが、図形相互の関係などを見ながら変更したような場合は、やはりマウス操作のほうが楽な場合があります。
また、過去の資産の doc 形式の文書を扱うケースもあると思いますので、基本的な機能に不具合が出ると困ったことになってきます。

暫定的な対処方法としては、上記の 12月1日にリリースされた更新バージョンにロールバックするか、サイズで数値を指定して拡大/縮小を行う、といった方法になってきます。

[ファイル]タブの情報の [変換] で、標準モードの文書 (*.docx) に変換してしまうということも可能ですが、互換性によって文書のレイアウトが変わったり、オブジェクトの形式が変換されることもあるので、見直し、変更修正が必要になることがあります。
変換を行う場合は、事前に [ファイル]タブ > [問題のチェック] > [互換性のチェック] を行ったほうが良いと思います。

ロールバックする方法については、下記の関連の情報に書かれていますが、修正がいつ頃行われて、どの更新で正常となるかが不明なので、今後リリースされる更新バージョンの状況を、時々確認してみる必要があります。

<関連の情報>
Microsoft[レジスタードトレードマーク] Word 2016 MSO .docファイルでの図形のサイズ変更などがマウスで出来ない
word97-03文章で、描画キャンパスの移動と拡大縮小ができない

----- 2022-01-07 追記 -----
関連情報に寄せられているように、最近リリースされた Insider Preview 版のほうでは修正が行われているようです。
検証が行われた後、問題なければ製品版の更新で反映されるので、間もなく上記の修正された更新が行われるかと思います。

----- 2022-01-15 追記 -----
1月13日に更新プログラムがリリースされてバグの修正が行われたようで、上記サイトで複数のユーザーから改称したと報告が上がってきています。
手元の Office 2019 を更新してみると、修正されたバージョン 2112 (ビルド 14729.20260) に変わりますが、Word 2019 の互換モードのドラッグ操作で、図形の拡大/縮小ができない現象は改善されませんでした。
(以前から、リボンのサイズ、図形の書式設定のサイズからは変更できる状態です)
知人の Word 365 も変わらなかったので、必ずしもすべてが解消するわけではないようです。
正常に戻った人との違いがどこにあるのかは現状不明で、次の更新まで待って様子を見ようと思います。

----- 2022-01-18 追記 -----
本現象ですが、改めて確認してみたところ、ドラッグ操作でも拡大/縮小可能に修正されていました。
1月13日に更新した最新状態のバージョンのままとなっていますが、更新直後から数日間は変わらずの状態でした。
グローバルでみると使用数が多いので、更新したものに対して修正の適用を順次行っているような感じです。


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Word の音声読み上げが英語になってしまう不具合 [Word]

Microsoft 365、Word 2021/2019 など、Word の [校閲]タブや[表示]タブのイマーシブ リーダーに [音声読み上げ] 機能がありますが、日本語の文書を音声読み上げした時に、先頭に英数字があると英語の読み上げとなって、日本語部分の読み上げが無視されて読み上げされない不具合が発生しているようです。

手元にある Word 2019 では、昔からある TTS (Text-To-Speech) 音声エンジンをインストールしているためか、英語にならず日本語で読み上げしてくれます。
※英単語の個所だけは英語読み、それ以外は日本語読みになります。
ただし、オプションのクイック アクセス ツールバーの設定で、すべてのコマンドにある「読み上げ」を追加して読み上げすると、上記と同じような現象になります。

日本語版の Office で Word のステータスバーに言語を表示しておくと、半角の英数字は英語(米国)、日本語や全角の英数字は日本語と表示が切り替わりますので、音声読み上げの場合に、言語の自動認識に何らかの不具合があるような気がします。

暫定的な回避策として、[校閲]タブの [言語] > [構成言語の設定] に、英語、日本語以外の言語を追加して、その言語で読み上げすると、日本語で読み上げがされるようです。
※読み上げ時に、リボンメニューの下に黄色のバーで「音声に対応していない言語が含まれています」と表示されますが、無視して読み上げをするようにします。

<関連の情報>
WORDの読み上げ機能で,先頭が数字の段落であっても日本語で読ませたい。


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表のセルの結合、罫線の削除により、罫線の途切れが発生する不具合 [Word]

Word 2019 および Microsoft 365 の Mac用 Word において、12月に更新の最新の更新バージョンで、表のセルの結合や、セルの罫線の削除を行うと、縦方向の罫線や表のコーナー部の一部に、罫線の途切れる不具合が発生するようです。
新規作成だけでなく、過去に作成した文書の表がすべて同様の状態になるようです。

表罫線の表示で不具合の発生するバージョン
Windows 版の Word 2019 12月3日にリリースされたバージョン 2111 (ビルド 14701.20226)
Mac 用の Word 2019   11月16日にリリースされたバージョン 16.55

<関連の情報>
表の罫線の一部が消える
mac for word 2019 で囲み罫線の右上と右下が欠けてしまった

回避方法としては、いずれの場合も一つ前の更新バージョンにロールバックして、修正されるまでの間は一時的に回避するといった対応が必要となるようです。


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